「さくらの学校支援プロジェクト」の3年間を、イベントを通して振り返ります!

こんにちは!さくらの学校支援プロジェクト 兼 エバンジェリストチーム の 三谷 公美です。さくらに join して、4年半となりました。最近は海底ケーブルが気になっています。この blog は、さくらインターネット Advent Calendar 2020 の 12月10日分として登録されています。

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先日、「さくらの夕べ オンライン 〜サイボウズさんといっしょ!〜」を、エバンジェリストチーム にて企画させていただきました。滅多に登壇しないわたくしですが、この企画は サイボウズ コネクト支援チームさん との LT 総当たり戦だったため、「さくらの学校支援プロジェクトの3年間を、開催したイベントを通して振り返る」というネタで久しぶりにお話させていただきました。

【登壇資料 さくらの学校支援プロジェクトの3年間】


LTですから、5分に収めるために (いや、収まってないんですが) 削げるだけ削ぎ、なんとかまとめてはあるのですが説明が全然足りていないため、ここで補足させていただこうという魂胆でございます。

平成29年 (2017年) に 新学習指導要領が告示され、そこに「2020年 小学校にてプログラミング教育を必須化」 とあったことから、このお話は始まります。

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『え?3年後に?プログラミング教育?何をしたらいいの?
 何から取り組んだらいいの?全然わからないんですけどっ!
 てか、英語もあるのに!どうしたらいいんですか?いったい!!』
 
こんな声が全国からきこえてきます。
さくらは日頃から大変お世話になっている石狩市に協力し、2020年までに石狩市内の全小学校の授業でプログラミング教育を行えるようにと、「石狩市の小学校プログラミング教育支援プロジェクト」(現:さくらの学校支援プロジェクト)をスタートさせました。

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このプロジェクトは 2017年に始まり、3年間でプログラミング教育を先生に広め、先生と考え、先生が実施し、地域で続けていけるようにすることを目標としていました。

その中で最初にイベントを開催したのは、2017年度も終わる頃でした。
1年間の支援活動を経験し、そこでの知見を今後プログラミング教育に関わっていく方々に共有することを考えていました。

小学校プログラミング教育を考える夕べ@札幌

  • 日時:2018/03/28 (水) 19:00-21:00
  • 場所:(株) インフィニットループ 会議室(札幌市)
  • 対象:プログラミング教育に興味のある方、教育関係の方
  • 参加者:31人
  • 2020年から必修化で話題!「小学校プログラミング教育を考える夕べ@札幌」レポ―ト | キタゴエ

  • プログラム:

    プログラミング教育とコミュニティの役割
      2020年から始まる小学校プログラミング教育とは?
      このプロジェクトの取り組み
      世界のプログラミング教育事情、コミュニティ動向
                         前佛 雅人

    『プログラミング教育』を取り巻くステークホルダーと議論
      「プログラミング教育」に対するさまざまな議論の紹介
                          朝倉 恵
    車座懇談会

イベント登録サイトとしては、Doorkeeper を利用したのですが、その影響もあるのか、参加者層は コミュニティ関係者、子供のいるエンジニア、そして学校関係者が少しといったところでした。

んー、実際に現場に立つ、小学校の先生方にアプローチしたい。どうすれば、先生たちに来てもらえるのでしょうか。と、そういう時には出会いがあるものです。
東京で小学校教諭をしていらっしゃる 鈴木 康晴 先生 (札幌出身) が協力してくださり、帰省のタイミングでの開催となりました。

第2回 小学校プログラミング教育を考える夕べ@札幌

  • 日時:2018/07/28 17:30-21:00
  • 場所:わくわくホリデーホール 第2会議室 (札幌市)
  • 対象:原則として教員の方
  • 参加者:約30人
  • 企画:江戸川区立東小松川小学校 鈴木 康晴 先生
  • プログラム:

    第1部 プログラミング教育とは?(講演・模擬授業)

             情報通信総合研究所  平井 聡一郎

    第2部 教材体験

    (Sphero SPRK+ / 算数)情報通信総合研究所  平井 聡一郎
    (Processing / 図工)学芸大学附属竹早小学校 佐藤 正範 先生
    (Scratch Jr / 国語)江戸川区立東小松川小学校 鈴木 康晴 先生

    第3部 実践報告

      東京学芸大学附属竹早小学校    佐藤 正範 先生
      札幌市立札苗緑小学校     宝金 ともえ 先生
      さくらインターネット株式会社 朝倉 恵

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この回は、対象を原則として教員の方としたため、SENSEI PORTAL にて告知、参加申し込みにはファックスも受け付けました。そして、教員の方からの口コミもあり、現場に立つ教員の方々にお集まりいただくことができました。
企画、運営の面からもたくさんの学びがありましたが、実際に現場の先生方と直接お話しをさせていただいたことで、本当に貴重な経験となりました。

第3回 小学校プログラミング教育を考える夕べ@東京

3回目は東京でやってみよう! ということで、西新宿のセミナールームを利用しての開催です。一般の方、教員の方もいらしてくださいましたが、やはりITエンジニアの方が多く参加してくださった回でした。初旬とはいえ12月の日曜日。こういう時に人を集めるというのは、なかなか大変なものだなと実感しました。ただ、人数が多くなく、会場と登壇者の距離が近いというのは、本音で語り合える場を作ることができるため、興味深いものとなりました。内容については、上のリンクからレポート記事をどうぞ。

第4回 小学校プログラミング教育を考える夕べ@大阪

  • 日時:2019/07/19 19:00-21:00
  • 場所:さくらインターネット 大阪本社 セミナールーム
  • 共同主催:株式会社しくみデザイン
  • 対象:プログラミング教育に興味のある方
    地域でプログラミング教育に携わりたい方
    学校でプログラミング教育に携わる教育関係の方
  • 参加者:約40人
  • 第4回プログラミング教育を考える夕べ@大阪を開催 | さくらのプログラミング教育ポータル

  • プログラム:
    小学校におけるプログラミング教育とは?
    ・エンジニア向けには誤解の解消、そしてひろく一般にむけての解説
    文部科学省が進めるプログラミング教育に対する理解促進
                   前佛 雅人

    楽しく「作る力」を育てるプログラミング教育
    ・「Springin‘」のハンズオンを通してプログラミングの楽しさ
     を伝え、それを簡単に教える方法を体験する
                   中村 俊介 (しくみデザイン)

~学校・地域・企業で一緒に取り組むために~ をサブタイトルに、しくみデザインさんとの共同主催で開催しました。ついに本社のある大阪での開催です!
ちなみに、このあと 2019年11月1日より、大阪府門真市でもプログラミング教育支援をスタートしました。

先生のためのプログラミング教育セミナー
(ジュニア・プログラミング・ワールド 2019)

  • 日時:2019/11/04 10:00-16:00
  • 場所:札幌市コンベンションセンター SORA 204
  • 併催:教育関係者向けハンズオン NPO法人 NEXTDAY 実施
  • 対象:教育関係者、一般
  • 参加者:のべ 100名程度(イベント全体では 6,000名)
  • 来場者数6,000人!「ジュニア・プログラミング・ワールド2019」 | キタゴエ

  • プログラム:

    セミナー(AM 10:00〜12:00)
    小学校低学年から始めるプログラミング授業はじめの一歩
        奈良教育大学奈良女子大学 非常勤講師 竹中 章勝 先生 
    さくらの学校支援プロジェクトご紹介
    石狩での実践事例ご紹介

           朝倉 & 石狩市立双葉小学校 占部 智一 先生

    セミナー(PM 13:00〜15:00)
    プログラミング教育 授業開始に向けての心構え
                                            情報通信総合研究所 平井 聡一郎 先生

    北海道での実践報告
       千歳市 山川 広人 さん・十勝エリア 白石 友柄 さん・
       道南エリア 熊谷 光洋 さん

    上記すべての登壇者によるパネルディスカッション(15:00〜16:00)

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2019年11月。6,000人が集まる大イベントでした。コロナの影響が出る直前という時期ですね。今となっては、いろんな意味で感慨深いです。
2020年までに、「プログラミング教育を先生に広め、先生と考え、先生が実施し、地域で続けていけるようにする」これがプロジェクトの目標でした。
この時点で、先生に広め、先生と考え、先生が実施する ところまでは達成していました。次は、地域で続けていく ことの検討です。

第1回 U-16 プログラミングコンテスト石狩大会

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コロナ禍に翻弄される時期ではありましたが、石狩にある藤女子大学 花川キャンパスとの連携が開始され、その中で U-16プロコン石狩大会 作品部門を企画しました。
U-16プロコンとは、旭川発祥のプログラミングコンテストです。昨年は全国12箇所で開催されました。北海道では旭川、札幌、釧路、帯広、函館で開催されています。
競技部門と作品部門があり、作品部門は自作のデジタル作品であればグラフィック、DTM、Webページなど出品が可能。プログラミングに興味を持ち始めた小学生の参加が多いのが特徴です。つまり、石狩大会を開催することにより、プログラミングに興味をもった小中学生に楽しんでもらえる機会を提供することができます。

note.com

今年の様子は、アドベント 12/8 の 朝倉さんの記事に詳しくあります。
いろいろあるのですが、やっぱりコロナの影響は小さいものではなく翻弄されています。でも、そこから何を学んで、これからどうしていくのかが大切だと考えています。

こんなニュースもあります。

www.city.kadoma.osaka.jp

 

さくらが取り持つご縁、門真市の北巣本小学校と石狩市浜益小学校のオンライン交流が始まりました。コロナの影響でオンライン環境が利用できるようになっていたこと、閉塞しがちな社会の中で、新しく安全な交流を求めていたことが、この交流につながったのかもしれないなと考えています。

ちなみに、さくらはこのプロジェクトをCSRで行っています。

  • 大変お世話になっています。データセンターのある石狩市に恩返しをしたい。
  • 一般の人にも、さくらインターネット という会社を知ってほしい。
  • 「プログラミング教育」が正しく世の中に広がってほしい

こんな思いから始まり、活動しています。
今回ご紹介したイベント以外にも、各地のオープンソース系イベントでもセッション等を通して、「プログラミング教育」の正しい理解が広がるよう活動してきました。

さくらの夕べオンライン 小学校プログラミング教育ナイト

今年は、2020年7月8日 に オンラインでイベントを開催しました。
オンラインだったので、録画があります。よろしければご覧ください。

  • プログラム:
    『小学校プログラミング教育 
        さくらインターネットができたこと、できないこと』 朝倉 恵
    『改めてプログラミング教育を考える』           芳浦 卓司
    『教員向け情報誌 こどもプログラミング通信 3年間の軌跡とこれから』大喜多 利哉

www.youtube.com


お気づきのこと、ご質問などあれば、ポータルサイトTwitterでお知らせください。
今後とも、さくらの学校支援プロジェクトをよろしくお願いいたします。

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